
1.はじめに(計画への理解と立場)
一般社団法人浦安市サッカー協会は、未就学児から高齢者まで、全ての年齢・性別を対象とした 3,206名の会員を擁し、「世界で一番、誰もがサッカーを楽しめるまち」の実現をミッションとして活動しております。 浦安市と連携協定を締結し、各種大会の主催・共催・後援、スポーツフェアやまちづくりフェスタへの協力、さらには中学校部活動の地域展開など、市の施策とも密接に連携してまいりました。 このような立場から、本計画が掲げる「防災機能と日常利用の両立」「多様な主体による利活用」という方向性に強く賛同するとともに、現場利用者の視点から、計画の実効性を高めるための意見を提出いたします。
2.市内スポーツ需要の現状(背景整理)
現在、市内の既存施設では以下のように、平日・休日を問わず、世代・性別・障がいの有無を超えた利用が常態化しています。
- 成人・シニア・女子・U15〜U18・小学生・未就学児までを対象とした年間リーグ・大会
- プロ・セミプロチーム(ブリオベッカ浦安・市川、バルドラール浦安)のトレーニング・公式戦
- 障がい者スポーツ、ウォーキングフットボールなど包摂的な活動
これらは一過性のイベントではなく、年間を通じた継続利用であり、今後も少子高齢化・共働き世帯増加・暑熱対策の観点から、夜間・短時間利用の需要はさらに高まると考えられます。
3.施設全体に関する意見(計画レベル)
(1)市内スポーツ施設の総合的な整備方針の明確化
本計画単体ではなく、
- ブリオベッカ陸上競技場の芝生更新
- 総合公園球技場の今後の整備
- 総合体育館の改修
などを含め、市内スポーツ施設全体の将来像の中で、日の出地区施設が果たす役割を明確に示していただくことを要望します。 これは利用調整の円滑化だけでなく、官民連携の持続性にも資すると考えます。
(2)夜間照明の設置について
近年の猛暑を踏まえ、弊協会では夏季日中の大会・活動を抑制しています。サウンディング型市場調査でも示されている通り、多目的利用を前提とする場合、夜間照明は不可欠な要素です。 また、他の市区町村では、照明施設の設置が防犯上の効果があるとも聞いています。 周辺環境への配慮は理解しつつも、
- 照度・配光制御
- 使用時間制限
などの工夫により、設置を前提とした再検討を強く要望します。
(3)女性・障がい者への配慮
女性・障がい者のスポーツ参加拡大は、市の重要施策とも合致します。本計画においても、最初から利用者像として想定した施設設計がなされることを強く期待します。
4.屋内施設に関する意見
- フットサル、ウォーキングフットボール等への対応(ライン・ゴール設置)
- 女性利用を前提とした更衣室・シャワー室・パウダールームの整備
これらは「特定競技の要望」ではなく、多世代・多主体利用を成立させるための基盤整備であると考えます。
5.屋外施設に関する意見
(1)スポーツコートAの外周空間確保
公式大会・市民大会の実施を想定する場合、
- ベンチ
- 審判動線
- ゴール背後空間
は不可欠です。図示されている寸法では、実質的な大会利用が困難となるため、計画段階での再検討を強く要望します。
(2)更衣・ミーティング機能の確保
防犯・安全面の観点からも、屋外での更衣を前提としない設計が必要です。ミーティングルームの併設は、交流・防災時活用の両面で有効と考えます。
6.おわりに
本計画は、他市にはない先進的な試みであり、「防災」と「日常のにぎわい」を両立させる象徴的施設となり得ます。制約条件があることを理解した上で、完成後に市民が誇りを持てる施設となるよう、ぜひ本意見をご検討いただきますようお願い申し上げます。
別紙参考資料.1
●浦安市サッカー協会主催・主管事業の実施状況(既存施設)
・成人用フルピッチ(ブリオベッカ陸上競技場、総合公園球技場) JFLカップ(ブリオベッカ浦安・市川が出場するカップ戦、2026年3月より開催) 浦安市市民大会サッカー競技(春季・秋季 年齢制限なし 15チームによるリーグ戦) エンジョイリーグ(年間を通じて開催 年齢制限なし 17チームによるリーグ戦) 千葉県U18クラブリーグ(千葉県サッカー協会主催) 浦安市3種リーグ戦U15・U14・U13(5クラブによる年間リーグ) 千葉県女子U18・U15サッカーリーグほか(千葉県サッカー協会主催、女子クラブのリーグ・トーナメント戦) シニア委員会(40歳以上)の活動 ブリオベッカ浦安・市川のトレーニング
・小学生ピッチ(ブリオベッカフィールド明海、総合公園球技場、ブリオベッカ陸上競技場、市内小学校施設) 浦安市リーグ戦(小学校1年生~6年生 男女 年間を通じて開催) 浦安市トーナメント戦(小学校1年生~6年生 男女 リーグ戦休止期間に開催) キッズサッカー大会(未数学時のミニサッカー大会 11月、3月に開催) シーサイドライオンズ杯(浦安市シーサードライオンズクラブ協賛の大会) 浦安カップ・浦安ファイナル(小学生トレーニングセンターの交流大会) 千葉県サッカー協会主催の県大会(3年生以上各学年で開催) 未就学児・小学生対象の普及活動(わくわくスポーツフェスティバル、サッカースクール、バルドラール浦安およびブリオベッカ浦安・市川との交流活動など) チャレンジド・サッカー広場(障がい者サッカー、浦安市後援) 浦安FAセレイアス(中学生・高校生女子サッカークラブ)のトレーニング
・フットサルコート・スポーツコート(運動公園、ブリオベッカフィールド明海) 浦安FAセレイアス(中学生・高校生女子サッカークラブ)のトレーニング バルドラール浦安のトレーニング JFAファミリーフットサルフェスティバル(千葉県サッカー協会主催、11月) ウォーキングフットボール(年齢・性別・サッカー経験・障がいあるなしを問わず参加)
・屋内施設(バルドラール浦安アリーナ・同サブアリーナ、市内小学校体育館など) バルドラール浦安Fリーグディヴィジョン1ホームゲーム、トレーニング バルドラール浦安女子フットサルリーグホームゲーム、トレーニング ウォーキングフットボール(年齢・性別・サッカー経験・障がいあるなしを問わず参加) わくわくスポーツフェスティバル(未就学児と保護者対象のサッカー・ボール遊び体験)
※開催時期を記載していないものは通年もしくは年間複数回開催。
別紙参考資料.2
夜間照明整備の重要性について ― 官民連携・PFI事業の成立性および公共価値最大化の観点から ―
1.本別紙の位置づけ
本別紙は、「(仮称)日の出地区防災スポーツ施設等整備基本計画(素案)」に関し、特に夜間照明の整備が官民連携・PFI事業の成立性および公共施設としての価値を大きく左右する要素であるとの認識から、その重要性を整理したものです。 夜間照明は単なる付加設備ではなく、施設の稼働率・利用者層・事業収支・社会的評価に直結する基盤機能であると考えます。
2.官民連携・PFI事業における「稼働時間」の重要性
官民連携・PFI事業においては、施設の建設コストだけでなく、長期にわたる運営の持続性が重要な評価軸となります。 その中で、以下の点が極めて重要です。
- 利用可能な時間帯が限定される施設は、
→ 稼働率が低下
→ 収益機会が限定
→ 事業リスクが増大 - 逆に、
平日夜間を含めた利用が可能な施設は、- 利用者層の拡大
- 時間帯分散による安定運営
- 民間事業者の参入意欲向上
につながります。 夜間照明は、この「利用可能時間の拡張」を実現する前提条件です。
3.近年の社会環境変化と夜間利用ニーズ
(1)暑熱対策による日中利用の制約 近年の猛暑を踏まえ、スポーツ団体・学校・自治体は、
- 夏季日中の活動抑制
- 熱中症対策ガイドラインの厳格化
を進めています。 結果として、屋外スポーツは「夕方〜夜間」への時間帯シフトが進行しています。
(2)働き方・生活様式の変化
- 共働き世帯の増加
- 部活動の地域展開
- 社会人・シニア層の夜間短時間利用
などにより、平日夜間の公共スポーツ施設需要は確実に存在しています。 夜間照明がない施設は、これらの市民ニーズを制度的に排除してしまうことになります。
